マインズ
ここで一言愚痴をこぼしたい。ライアン空港は安いが最悪だ。チケットを自分で印刷して来ないとプリント代が60ユーロ取られる。荷物が少しでもオーバーすると追加料金が半端ない。添乗員の愛想も悪く、酷かった。荷物のチェックインも二つ目、楽器ギターをネット上ですましていたのに、確認が取れず追加料金60ユーロを払わされた。最悪な気分でマインズへ着いた。それからマインズ行きのバス待ち二時間、ここらへんも考えて時間表を決めればいいものをと、空港でため息着いた。
とにかく、、、
マインズ
メルボルンに住んでいたときのシェアメイト、ジョーを訪ねにマインズまでやってきた。ジョーとの再会は五年ぶりほどだったが、久々の顔に何も変わりのない態度で迎えてくれた。それからとかくの川岸でバーベキューをしようと思いつき、たった二人でバーベキューセットと肉を手に外へ出た。川岸に着き、歩いていると、なんとそこにポリーナが自転車で走って来るではないか。驚いた。ポリーナも同じ家に住んでいたシェアメイトの一人だ。五年以上も連絡を取っていない。もちろんジョーも何年も連絡など取っていなかった。ほんとに偶然とはあるものだ。こっちに気図いたときのポリーナの表情と言ったらなかった。うわぁ〜っと叫びながら再会した。必然とはこういうことを言うのかもしれない。バーベキューの後、ハウスパーティーを二日後に予定し、その日は過ぎていった。
次の日はジョーが働いている間、一人マインズの街を少し歩いてみた。小雨の降る曇り空の中、街は静かだった。ドイツというイメージがぴったりの街、茶褐色の窓作り、真っ白な壁、藍色の屋根、俺から見たドイツのイメージだ。とてもきれいな街で、ストリートマーケットもあって活気があった。住みやすそうな所だった。
夜はジョーと隣近所の人と飲んだ。ドイツのビールは安くてうまい。半リットルくらいで50円ほど。有り余るビールはマグと呼ばれるドリンキングゲームで次々となくなっていった。空き缶でピラミッドを作りながら、夜は過ぎていった。
次の日はアジアンショップを探して歩いて回り、街を迷子になりながら、一日を過ごした。今夜のパーティーのメニューはタイグリーンカレー、バーベキューチキン、といろいろあったが、メインしか憶えていない。
メルボルンからの知り合い、レベッカも来てくれ、オースの話で食卓は盛り上がった。
夜が更けると、皆でクラブへと出かけた。ドイツ人はパティーが好きだ。何かあっては理由をこじつけはしゃぎだす。とても陽気な人達だと思う。六十年代のロカベリから九十年代のロックまで多様な音楽が流れるクラブだったが、いい選曲ばかりで踊り明かした。朝まで騒いで、再会を祝った。
次の日もまた、再会の集い。ポリーナが皆を呼んでくれた。今から五年以上も前に半年から一年間ほど一緒の家で過ごした友達、ジョーをはじめ、ポリーナ、クリス、ダニー、ティナ、ジュリア、とその友達が数人でジョーの家にやって来て、49ユニオンは完成した。49とは住所番号を表し、俺らはそう呼んでいた。ほんとに久々だったが、まるで昨日のように、変わらずにいてくれる友達に感動した。もう会えないだろうと、遠い人たちのように思っていたから、ほんとうに遠くまで来たのだと自覚できた瞬間でもあった。ポリーナに会えた偶然的な必然にも感動。ここまで来た甲斐があったと思えた一夜だった。
まったく計画してなかった再会だった。もっと長くいたかったが、ハンブルグへ行く予定を立てていたので皆に別れを告げ旅立ちは続いた。
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