2011年8月8日月曜日

ブリストルに本拠地を


グラスティングバリーフェスティバルの最終日から二日かけてカフェを片付け、ウェールズの北西海岸にあるフィンの親父さんの家に向かった。本当に小さな村にあり、辺り一面、羊の牧場と麦畑に囲まれ、穏やかな所だった。グラスティングバリーの混沌から抜け出し丸一日を自然に囲まれて親かに過ごした。次の日、後かたずけの後ブリストルに向かい明日の、セント ポールズ カーニバルに備えた。ブリストルはイギリスに南西にあり、小さい街ながらかなり賑やかだ。至る所にストリートアートが描かれ、皆活気に満ちている。ロンドンと違って、すれ違う人たちと笑顔を交わし合い挨拶もする。ここでもかなりの多国籍の人々と会い、いろんな文化に出会った。

土曜日の昼頃、音楽が街から聞こえてきた。青空に恵まれたその街はセント ポールズ カーニバルにとって幸いの日となり街中をお祭り騒ぎへと変えていった。フィンと表へ出てみると、大通りは人波に溢れてい、白人から黒人、アラブ系からラテン系、あらゆる人種の人たちがごった返し、露店と巨大スピーカーに囲まれた大通りはまた俺を混沌の最中に連れてってくれた。大きな公園に人だかりはでき、芝生の上で酒は進んだ。壮大なカーニバルは深夜へと続き街中を騒ぎ立てていたが、さすがに三週間の疲れがでたせいか、知らぬ間に誰とも知らぬハウスパーティーのソファーで眠りへと着いていた。フィンに担いで帰ってもらい騒ぎ立てた夜は静かな朝を迎えた。

二日酔いは皆同じく、紅茶を飲み飲み、昼はだらだらと時間を潰した。夕方まじか、サイクリングがしたくなりラフを説得し重い頭を街へと向けた。ラフに高台にある高原へと連れって行ってもらいブリストルの街を見下ろした。まさにデジャブー。見下ろした光景はジブリのような街並に囲まれ魔女の宅急便を思い出させた。そのすがすがしさの心地よさ、しっくりとくる緑溢れる英国は絵に描いたように夕日に燃え、頭の中に焼き付いた。帰り道パブで一杯ビールを嗜み岐路に着くと、偶然にも偶然、ブリストルという小さな街の小さな路地で、メルボルンで働いていた頃、隣で働いていて、俺のインドネシア行きのチケットを予約してくれたオーストラリア人の子、カーラと再会。お互い驚きまくった。会話は弾み何をしているかと訪ねると、もう一年もイギリスにいるという、仕事もやめて今はフェスティバルを楽しみたいと。そこで次のフェスティバルでもう一人ウェイトレスが必要だというとやってみたいと言ってくれた。話が進んだ後、家に帰りフィンと話をし、カーラは次のカフェタンゴのメンバーとして仲間になった。友達の輪とはおもしろいものだ。予想もしてない場所で、予測もできない出会いに会い、まるで予知されていたように事が起こる。まだまだ旅は長い、次は何が起こるだろうか。

それから数日、ミニバンを買いたくインターネットに取り憑かれ頭を悩ました。が、結果保険という壁にぶつかりしばらくの間はあきらめる事にした。家でバーベキューしたり、ギターを弾いたり、平坦で穏やかな一日がしばらく続いた。
フィンと共に次のフェスティバルに向け食材の買い物に行きウェールズに向かった。フィンの姉のトレイラーを牽引しウェールズの高速を時速100キロで走っているとき車が突如揺れだし、俺らが乗っていたバンが急に高速をはみだしたり対向車線に滑ったり。フィンを見るとその横顔はマジやば、下り坂で牽引車に押されだしたのか止まる事ができない。ドーンと大きな音がしトレーラーが外れた。フィンはバンを車線に戻し道路の隅に緊急停車。ホットした一瞬だった。幸いにも対向車はなっかたし、横転も真逃れ、大きな交通事故にはならなかったがトレーラーは再起不能。レッカー車を呼び高速の真ん中で二時間ほど頭に登ったアドレナリンの静かな脈拍の音に、生きている実感を感じた。

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