2011年9月18日日曜日

三度目のロンドン観光

セシルの朝九時のロンドン発、フランス行きの出発に合わせて、朝四時に起床。眠い頭にコーヒーを流し込む。ジャックに別れを告げセシルの車で、フレドリックとロンドンに出発。早朝五時にロンドンのビクトリア駅に到達。駅で地べたに寝転がり、数時間の睡眠を取りさらにマクドナルドで仮眠を。11時にフレドリックはノルウェー行きの飛行機に乗るため空港に向かい別れを告げた。俺はロンドンのハイドパークの近くにあるバッパーに向けて歩き出した。その後、シドニーで一年間一緒に暮らしたテレーザと六年ぶりに再会。懐かしい友達に会い感動した。その日はその子の所で夕食をごちそうになり、泊めてもらった。この六年間の話や、シドニーでの生活、ロンドンの生活について盛り上がった。

次の日の昼、中国で旅をしていたときに会ったアンソニーにボンドストリートで会い昼食を共にし、ロンドンの中心街を観光した。

ロンドンに来た目的は俺の母が観光に来るからだった。通訳と観光案内、それから久々の再会をかねて、自分もロンドン観光をしようとやってきたのだ。夕方七時に母から連絡がありホテルに着いたとの事。ホテルまで迎えに行き、無事再会を果たした。その日は、母をモロッコ料理に連れっていってやって(ごちそうにありついて)ワインを共にし、自分の旅路や、家庭の話で盛り上がった。

母に朝九時に電話で起こされ、騒々しい観光が始まった。まずはハイドパークを横切ってボンドストリートまで散歩をし、そこから母の目的であった、リバティーという店に入った。その店の建物は1924年に二つの軍艦を解体して創られたそうで、独特で、店内の装飾もこだわりがあり、中を歩くだけでもおもしろかった。それから昼食をパブですませ、徒歩で街を観光、SOHO通りを歩き、テムズ川に向かい、船でゆっくりとロンドンブリッジに向かった。夜はシアターに行き、ビリーエリオットというミュージカルを見に行った。いろんな人から勧められていただけあって、そのショーは感動的だった。英語のわからなかった母でさえ感動していた。メインの子役とそのサポートの子役がとてもいい役をしていておもしろかった。それから母とパブに飲みに行き、結構一緒に飲んだ。

次の日は朝早くから母がフラワーアレンジメントの習い事がありつき合わされた。電車に乗りロンドンから約三十分南に離れた田舎に向かった。広大な丘に囲まれたきれいな街にたどり着き、フラワーアレンジメントの先生に迎えに来てもらい、街を案内してもらった。もう一人日本人の女の子も講習に参加していて三人で講習を受けた。花の使い方は意外におもしろく、楽しい教習となった。先生の家はとにかく豪華で、庭も広くきれいだった。教習の後、四人でティータイム。おいしい紅茶と、ケーキでお腹はいっぱいになった。ロンドンに帰り、まだ明るい午後の街で夕食を探しに歩いて回り、母に感謝しながらイタリアンレストランでラザニアをごちそう。日が沈むと母はホテルに、俺は前ロンドンに来たときにつるんだ友達と飲みに出かけた。この日から右の手の中指が腫れだしていた。原因はわからなかったが膿みが指先に溜まり痛かったため、この夜切り開く事を決断。カミソリに消毒ガーゼ、カットバンを用意。それからヴォッカを一本。皆で騒いだ深夜、路上でオペは開始された。フランス人のジェズに頼み中指を差し出す。ジェズが主治医、スペイン人のパウラが看護婦となり、お医者さんごっこは本格的に?始められた。消毒を終え、すぱっと切られた指からはドロドロの血液が流れ出た。結構痛かった。皆が消毒の手伝ってくれた。酔った上、わめいた。血液を失った。そして路上で弾き語りを始めた。騒々しい一日はまたも慌ただしく過ぎて行き、楽しい一日は一つの思い出として残った。

早朝に母に電話で起こされ、公園で会い、中華をごちそうになった。それからは血液不足と二日酔いで、その日は観光する気になれず、俺は公園でのんびりと時間を過ごす事に。母は買い物に出かけた。数時間晴天のもと公園で昼寝をしたあと、母が買い物から帰って来てうれしそうに買ったものを披露してくれた。夕食を共に、またイタリアンをごちそうになり、感謝感謝しながら海鮮パスタを注文。ワインにオリーブと食べ、豪華な食事は食卓を着飾った。それからまた友達に会い今度は公園の中で飲む事になった。皆で閉じられた柵を乗り越える。真っ暗で静かな公園の中に俺らの笑い声だけが響き渡る。池のそばまで歩き、地べたに座り込む。そこで飲みだした。他にも人が飲んでるようで笑い声が遠くから聞こえていた。ギターを取り出し気ままにコードを奏でる。適当に歌詞をつけ皆で歌った。ひっそりした森林に囲まれた公園の端から流れるメロディーが、酔いとともに空気を盛り上げる。暗さに隠れた皆の素顔は、薄らと月明かりに照らされていて、笑い声だけがはっきりと伝わって来る。星明かりが普段より数段明るくきらめき、小さなその場だけの世界観が生まれ祝福は深夜まで続いた。

夢から覚めた後、21人部屋の小さなベットの上で、いったい何が起こったのか一瞬迷った。母からの電話がなり現実へと振り返る。チェックアウトを済ませ、公園へ出かけ二人で散歩をした。フラワーガーデンを歩きアイスクリームを食べ、ベンチでゴロゴロと。ホテルまで見送りをして母は日本へと旅立った。ボンドストリート、ロンドンブリッジ、SOHO、ビッグベン、観光船、レストラン、などなど、観光者になりきった週末だった。それからバスでブリストルに久々に帰る事にし、友達に別れを告げ、帰路へと落ち着いた。

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